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音楽を中心に雑多に書き散らしてるブログ。


『フラワーナイトガール エピソードコレクション』を読みました。
是鐘リュウジ氏による小説版『フラワーナイトガール』シリーズとは別物で、公式シナリオライターたちによる書き下ろし短編集です。目玉と言えば、勿論最強の通り名でお馴染みのサクラさんの可愛らしいエプロン姿が手に入ること、で・す・が!「氷雪の悪魔といばら姫」を読んだ後の私は

「お屋敷組大好きだー!」

としか言えなかった。ええ、実に、実に素晴らしかったです。世界は決して美しいだけではない。けれども誰かを思いやる、そんな愛のある小さな世界はとても美しいのです。本を読んで久しぶりにホロリときたし、胸に暖かいモノが広がった、そんな幸せな気分を味わいました。本当にありがとうございます。

で、わたくしが終われる筈もないわけで、もう少しお付き合い下さい(ぇ


まず、お屋敷組とは何ぞや?から。



この子たちが通称:お屋敷組と呼称される花騎士たちです。
執筆を担当した川添枯美氏もあとがきにて"お屋敷組のキャラクエをコンプリートするのは至難かと思いますが"と語る様に、皆揃いも揃って高レアリティです(白目

で、お話の舞台となるのはウィンターローズの僻地にある館。



ワールドマップで見て北に位置する白銀の雪国です。良いですねぇ、憧れます。




昼間の景色も美しいけど、夜景は息を呑むほどの美しさです。もー大好き!




そんな美しいウィンターローズという国にも闇が在る。
ウィンターローズより西の僻地にある「閉ざされたお屋敷」がそれ。このお屋敷に関わる花騎士たち(先述した子たち)がお屋敷組と呼ばれています。個人的に「閉ざされたお屋敷」の童話の様な古典的なロマンチズムに満ちた語り口が大好きだ。


一人は元気でやんちゃな子 = オンシジューム。




一人は面倒見の良い子 = シンビジューム。




そして一人は、とても美しいお姫様 = カトレア。



"不思議な力を持つせいで、ここに閉じ込められました。"と言う訳で、誰も寄り付かない辺鄙な屋敷に閉じ込められたカトレアを中心とした取り巻きがお屋敷組というものになるわけです。で、オンシジュームとシンビジュームは彼女の使用人といった関係となっています。尤もこれは現在進行形での人物の相関で、「氷雪の悪魔といばら姫」はこれよりも過去の話となります。そこで主役となるのが次の2人の花騎士。


氷雪の悪魔 = デンドロビウム。




死の薔薇 = ブラックバッカラ。



"悪魔"だとか"死"だとか二つ名がなかなか穏やかじゃない。得体の知れない力というのはどの世界いつの時代も正義であろうが恐れの対象であるということでしょう。2人とも王直属の花騎士だった、まではうん分かるんだけど、同期だったというところにちょっとときめいちゃったよ。

「氷雪の悪魔といばら姫」は2人が国家の命令に背いてカトレアを生かした、ただそれだけのお話です。たったそれだけのこと、だけれども彼女たちがどんな想いで動いたのか、それを知ることができただけでも嬉しかったし、この本を買った価値があったと思う。

この短編のお話の中で特に印象に残っているところがある。
それは姐御肌のブラックバッカラがカトレア救出の際、デンドロビウムに言った一言だ。

「いっぺんでいいから、抱いてやりたいんだよ」

泣いた。
ブラックバッカラ姐さん株爆上げ騒ぎだよ。
いばらの封印を手に傷を負いながらこじ開ける姿に泣いた。そんな彼女に感化されて、一緒になってデンドロビウムも必死にこじ開ける姿に感動した。このシーンほんと最高です。本当にありがとうございます。これでいてカトレアを屋敷に幽閉した人=ブラックバッカラとされてるのだから、もうやだ姐御ほんと大好き。それからもう一つ好きな箇所があるので紹介したい。まだ名も無きカトレアに名前が付けられたところだ。

「カトレアにしよう。ランの女王。お前はその女王を守る騎士だ。デンドロビウム」

姐御が名付け親という事実、また泣いた。尤も、レッドローズだなんてデンドロビウムのネーミングセンスを疑うけども(笑)。ここで"ランの女王"というのがキモで、よくよく見返すとカトレアとデンドロビウム、オンシジューム、シンビジュームってみんなラン科なのよね。一方バラ科の姐御、仮にレッドローズと名付けられた場合バラ科繋がりとなるんだけど、そこを敢えてデンドロビウムと同じラン科に寄せていった所に姐御の優しさを感じずにはいられない。手を汚し嫌われ役を買って出る自分から遠ざける為に。姐御最高かよ!

この本を読み終わった後、すぐにゲーム本編の方で消化してなかったブラックバッカラのキャラクエをやってシナリオを読みました。短編のカトレアの誕生日の前後、と時系列的に綺麗に繋がって今までやらないでいて逆に良かったなと思った次第です。そこではブラックバッカラの不器用さ、それからカトレアの素直な優しさを感じることができて幸せな気分だ。そんな2人を一番近くで見てきたデンドロビウムの気遣い心配り思い遣りにまた感動しちゃうんだよね。

今回の「氷雪の悪魔といばら姫」という短編から多くの感動を貰ったけど、それだけでなく短編ながらゲーム本編に肉付けをしてくれた。例えば、カトレアの言う"世界から愛されている"という真意。言葉そのものだけでは傲慢な物言いに聞こえるし、世界花の加護を受けてると言い換えてもよく分からない。そんなキーワードの真意にはやはり優しさがあった。こういうのは大好きだ。それからお話を読む前と後では、キャラクターが喋る言葉が違って聞こえる。それだけでこの本を買って良かったと思う。今までなんとなく好きで止まっていたお屋敷組を心から大好きだと言い切ることが出来るようになった、この本の功績は大きい。なんとなく好きになったキャラたちが色々な角度から掘り下げられキャラの強度が増し、更にキャラの事を知っていく喜びはキャラゲー好きにとっての大きな喜びだ。だから、この本はゲームを遊んでいない人よりも実際にゲームで遊んでいる人にこそ読んでもらいたいし、こういった公式短編集はどんどんやって欲しいと切に願う。


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