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音楽を中心に雑多に書き散らしてるブログ。
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8月末~9月末までの個人的なSB69月間が終わりました。
激務期間だったにも関わらず心身ともに健やかだったのは間違いなくSB69のおかげです。

2016/08/31 SHOW BY ROCK!! "3969" SUMMER FES 2016 in MIDICITY
2016/09/18 SHOW BY ROCK!!# 第1話先行上映会@丸の内ピカデリー3
2016/09/25 SHOW BY ROCK!!# 第1話先行上映会@サンリオピューロランド メルヘンシアター
2016/09/27 SHOW BY ROCK!! THE GREATFUL ROCK MUSEUM@西武池袋本店別館2階


SHOW BY ROCK!! "3969" SUMMER FES 2016 in MIDICITY

ゲームアプリのタイアップバンドが集うフェス。
今年は念願がかなって有給取得に成功し参戦となりました。
感想は端的に言って、超楽しかったです。
ゲームアプリで遊んでてキャラに思い入れがある人は超が付くほど楽しいと思う。
だって音源には無いグルーヴに乗って音がガンガンくるんだよ?感激もんだよ。
個人的な特筆としては…
「オーロラ」のサビをシンガロングした所でリリックが刺さって涙腺決壊。
「Emperor Time」のサビの解放感に心酔して変なスイッチ入って滅茶苦茶にはしゃいだ。
推しバンドはラペッジオートとしにものぐるいですが、退屈する瞬間が1秒も無かった。
充実の約5時間、素晴らしい時間をただただありがとう。


SHOW BY ROCK!!# 第1話先行上映会@丸の内ピカデリー3

待望のアニメ2期の第1話先行上映会。
続編制作がこれほど嬉しいと思える作品は何だかんだで『ファンタジスタドール』以来だ。
個人的な楽しみと言えば、以前記事したBUD VIRGIN LOGICがどう絡んでくるのかだ。
で、第1話はそんなわたくしの期待に圧倒的なクオリティーで以て応えてくれました。
とりあえず、導入部はもう別作品、え?ナニコレ感に支配された。
んで、主役差し置いていきなりBVLによる挿入歌。この時点でもう優勝。
挿入歌の入れ方と演出、完璧としか言い様が無かった。
1期の「迷宮DESTINY」で頭を殴られたあの衝撃を更に超えてきた。
感激し過ぎて何故か涙が流れてたのを覚えてる。
アイレーン様が歌ってる!動いてる!その見下した表情、イイ!(もうダメだ
他、1期では名前しか露出しなかった忍迅雷音が活躍していたのが嬉しかったな。

キャストトークではやはり池添監督の話を聞く度、作品の完成度と直結しているのを感じて、改めて監督をやってくれて良かったなぁと思った。それから稲川英里さんはアプリから看板を背負っているだけあって、作品への愛情が人一倍深く一生懸命さが伝わってくる。個人的に注目していたアイレーン役の野口瑠璃子さんからは、挿入歌の収録を部屋の照明を落として闇の雰囲気を作って録ったとかなんとか制作裏話を聞くことができて良かった。彼女の歌声には既に「Fobidden」で惚れているので、歌への姿勢が聞けて嬉しかったな。


SHOW BY ROCK!!# 第1話先行上映会@サンリオピューロランド



この歳にしてピューロランド初体験。しかもソロで(笑
出演キャスト的に視てもどう考えても女性ファン向けです本当にありがとうございます。
先行抽選で当たったのがこちらだったので当初は仕方なく、でしたが1週間前に観たBVLの挿入歌がまた観られるヨッシャー!だったので結果オーライ。ピューロランドも行ってみたかったし。
女性率約9割の中で男性声優のキャストトークを楽しむ、という新鮮な体験が出来てこれはこれで面白かったです(小並


SHOW BY ROCK!! THE GREATFUL ROCK MUSEUM



偶然にもお仕事が早めに終わった為、初日に行ってきました。
ファンには堪らない幸せの空間であった。
一枚一枚原画に魅入っては可愛い...と声を漏らすわたくし。
シンガン勢の表情の描き込み具合は本気というかソウル、魂を感じた。
個人的なお気に入りと言えばやはり「しょ~と!!」のロリ吽ちゃんである。4話カット15の三味線を慈しみながら弾く表情、正に天使と形容する他なく、実に素晴らしい。他、「しょ~と!!」12話カット33のシュウ☆ゾーくんの凄んだ表情も大好きだ。
グッズは色々とあったが、とりあえず展示原画が網羅されてるパンフと原画展用に描き下ろされたお師匠のウォールキャンバスをバイ。徳が高まりそうである。

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声優 川西ゆうこさんのライヴを観てきました。
"元気"と"笑い"にステータス全振りの声優さんですが、歌の実力は確かです。
持ち前の明るさと勢いで披露したステージは"実家の様な安心感"といった印象でした。

謎PV・真顔パラパラ・ボンオドリーダー等がすっかり定着した最早ネタ枠扱いの「Y・BOY」は、コール・振り付けの楽しさで予想以上にライヴ映えする楽曲だと感じた。アンコールではイントロ/アウトロの突進力に堪らず頭を振って楽しんだし、これから鉄板曲として進化していくのだろうと妄想も抱いた。

ロック色の強い楽曲群の中で唯一のポップスで音盤未収録曲である「Catch Your Dreams!」、続く「世界記憶」は特に歌声が好きな楽曲で、川西さんの生歌に酔いしれた。

終盤はお花シリーズ。「PROELIUM」の難所であるサビを締めくくるキメのロングトーンがバッチリ決まっていたのは流石。この曲を聴く為に来たと言っても過言ではない一番好きな「truth」は、やはりリリックが胸にグイグイ入ってきて目頭が熱くなってしまうよねぇ。。。

歌いだしてしまえば安心して観ていられる一方、MCは……まぁ頑張りましょ。
MCが必要か否か、この辺りはライヴのスタンスやコンセプトにもよるけど、今回は彼女らしさと言うよりは単に準備不足を感じてしまったかな。ゴリ押しの「次行きます!」でサクサク進むライヴは初めてだったので、これはこれで面白かったけどね(笑


終演後は物販にて持っていなかった『運命 ひらり』を購入。「truth」が一番好き言うときながら持ってなかったとか、どういうこっちゃ?そういう事もあるんだよ。後は「Y・BOY」の暗号に答えて、ニコ生で使用した絵を頂きました。よりにもよって手錠プレイとロリです。ありがとうございます、額縁に入れて飾ろうと思います(ぉ


―セットリスト―
01. Y・BOY
02. Guilty or Not Guilty
03. Synchronous(同期信号)
04. Dystopia [新曲]
05. Catch Your Dreams!
06. 世界記憶
07. PROELIUM
08. truth
09. 運命 ひらり
En. Y・BOY


Title:FLOWER KNIGHT GIRL ORIGINAL SOUNDTRACKS
Release:2016/08/12

-Track List-
01. 運命 ひらり(Short Ver.)
02. truth(Short Ver.)
03. 心の安息
04. 束の間の休息
05. 団長執務室
06. 冒険への門出
07. 大草原
08. 荒野の探索
09. 花騎士調査団
10. 古代の秘境
11. 害虫討伐
12. 害虫との死闘
13. 任務完了!
14. 花よ舞え大空へ
15. 蒼穹をゆく船
16. 風を裂く雲上の戦い
17. 襲来セシ空ノ脅威
18. 花騎士に栄光あれ
19. 咲き乱れるは雅
20. 新たに芽吹くは花の誇り
21. 桜華剣乱
22. 開花の兆し
23. 高鳴る花は
24. 秋の祭り
25. 月夜の坂を超えて
26. クリスマスフェスタ
27. truth(instrumental)
28. 運命 ひらり(instrumental)
29. クリスマスフェスタ(Jazz Arr.)
30. 咲き乱れるは雅(Piano Arr.)


ソシャゲー或いはブラゲーの音楽がサウンドトラックとしてパッケージされ、フィジカルで手にすることが出来ることも珍しくはない昨今。それでも形として残されなかった作品が数え切れないほどある事実だけは常に忘れてはならないとわたくしは思うのです。

わたくしが特に贔屓にしているブラゲー、お花こと『フラワーナイトガール』は先日のコミックマーケット90にてめでたくサントラがリリースされました。ありがとうございます、本当にありがとうございます。非常に厳しい生存競争を強いられるこの業界で、作品が形として残ることがどれだけ有り難いことか。況してやお世辞にもメジャーな作品とは言えない、どちらかと言えばマイナーな作品です。よくぞ出してくれたと思います。

さてさて、早速作品の話に入りますが、主題歌やアレンジ曲を含め本作全30曲とサントラらしい大ボリューム故に全曲に触れるのは非常に 大 変 Death ので一部、特にお気に入りについてお話しようと思います。

本作において、いや、『フラワーナイトガール』において群を抜いて大好きな曲が#15「蒼穹をゆく船」です。RPGを20数年前から好んで遊び続けてきた人種には"飛空艇"或いは"空"という文脈を必ず持っているものだとわたくしは思います。物語の当初は我々にも馴染み深い陸地が舞台というのがお約束で、物語が進んでいくうちに舞台が天空へと移っていくのです。その瞬間とてもワクワクしたもので、空想の域でしかない空という舞台は最もファンタジーを感じる部分でゲームにトキメキを感じる部分でもあると思うのです。

で、この曲は先述した文脈を持つ者ならばトキメク"空"をテーマにしたものです。陸地から空へ、世界が広がる瞬間の曲です。デジャヴであろうがこの瞬間が大好きなんです。"群を抜いて大好き"と強調するのは理由があります。それは空を旅する為の乗り物が飛空艇ではなく"クジラ艇"である所にあります。クジラ艇とは作中のエンドコンテンツなのですが、クジラが空を飛びます。飛ぶんです。もの凄くファンタジーじゃありませんか!!コンテンツ実装の予告を見た時の興奮は今でも忘れられません。クジラが空を飛ぶ、可愛いSDキャラの花騎士たちも引っ括めて絵本に閉じ込めてしまいたい衝動に駆られますな!あと、これはわたくし事ですが、今は亡き同人音楽サークルEnfance finiの楽曲「あおくじらのうた」とブックレットのイラストを思い出して、空を飛ぶクジラの風景にノスタルジーを抱いたのもポイントとなってます。

ゲーム音楽とはジャンルとしてカテゴライズ出来るモノではありません。故に、物語の場面を彩り、聴いた瞬間にシーンを想起させるモノでなければゲーム音楽とは言えないとわたくしは考えます。天空の壮大さと勇壮さに満ちた#15「蒼穹をゆく船」は、クジラ艇に乗り込み巨大な強敵に立ち向かうイメージを耳に焼き付け脳に刻み込んだと共に、聴けばそれを想起させ再びワクワクした気持ちにさせてくれる最高のゲーム音楽だとわたくしは胸を張って言いたい。

勿論、何も知らない状態で聴き、妄想を膨らませていく楽しみ方もあります。が、願わくば是非ゲームとセットで楽しんで欲しいなぁと思います。尚、本作はコミケセットとして販売されたモノなので、サントラのみ入手する手段は今のところありません。事後通販があるならばサントラ単体での販売を検討して欲しいところです。ニッチなファンアイテム故の難しさはあるのでしょうけども。








『フラワーナイトガール エピソードコレクション』を読みました。
是鐘リュウジ氏による小説版『フラワーナイトガール』シリーズとは別物で、公式シナリオライターたちによる書き下ろし短編集です。目玉と言えば、勿論最強の通り名でお馴染みのサクラさんの可愛らしいエプロン姿が手に入ること、で・す・が!「氷雪の悪魔といばら姫」を読んだ後の私は

「お屋敷組大好きだー!」

としか言えなかった。ええ、実に、実に素晴らしかったです。世界は決して美しいだけではない。けれども誰かを思いやる、そんな愛のある小さな世界はとても美しいのです。本を読んで久しぶりにホロリときたし、胸に暖かいモノが広がった、そんな幸せな気分を味わいました。本当にありがとうございます。

で、わたくしが終われる筈もないわけで、もう少しお付き合い下さい(ぇ


まず、お屋敷組とは何ぞや?から。



この子たちが通称:お屋敷組と呼称される花騎士たちです。
執筆を担当した川添枯美氏もあとがきにて"お屋敷組のキャラクエをコンプリートするのは至難かと思いますが"と語る様に、皆揃いも揃って高レアリティです(白目

で、お話の舞台となるのはウィンターローズの僻地にある館。



ワールドマップで見て北に位置する白銀の雪国です。良いですねぇ、憧れます。




昼間の景色も美しいけど、夜景は息を呑むほどの美しさです。もー大好き!




そんな美しいウィンターローズという国にも闇が在る。
ウィンターローズより西の僻地にある「閉ざされたお屋敷」がそれ。このお屋敷に関わる花騎士たち(先述した子たち)がお屋敷組と呼ばれています。個人的に「閉ざされたお屋敷」の童話の様な古典的なロマンチズムに満ちた語り口が大好きだ。


一人は元気でやんちゃな子 = オンシジューム。




一人は面倒見の良い子 = シンビジューム。




そして一人は、とても美しいお姫様 = カトレア。



"不思議な力を持つせいで、ここに閉じ込められました。"と言う訳で、誰も寄り付かない辺鄙な屋敷に閉じ込められたカトレアを中心とした取り巻きがお屋敷組というものになるわけです。で、オンシジュームとシンビジュームは彼女の使用人といった関係となっています。尤もこれは現在進行形での人物の相関で、「氷雪の悪魔といばら姫」はこれよりも過去の話となります。そこで主役となるのが次の2人の花騎士。


氷雪の悪魔 = デンドロビウム。




死の薔薇 = ブラックバッカラ。



"悪魔"だとか"死"だとか二つ名がなかなか穏やかじゃない。得体の知れない力というのはどの世界いつの時代も正義であろうが恐れの対象であるということでしょう。2人とも王直属の花騎士だった、まではうん分かるんだけど、同期だったというところにちょっとときめいちゃったよ。

「氷雪の悪魔といばら姫」は2人が国家の命令に背いてカトレアを生かした、ただそれだけのお話です。たったそれだけのこと、だけれども彼女たちがどんな想いで動いたのか、それを知ることができただけでも嬉しかったし、この本を買った価値があったと思う。

この短編のお話の中で特に印象に残っているところがある。
それは姐御肌のブラックバッカラがカトレア救出の際、デンドロビウムに言った一言だ。

「いっぺんでいいから、抱いてやりたいんだよ」

泣いた。
ブラックバッカラ姐さん株爆上げ騒ぎだよ。
いばらの封印を手に傷を負いながらこじ開ける姿に泣いた。そんな彼女に感化されて、一緒になってデンドロビウムも必死にこじ開ける姿に感動した。このシーンほんと最高です。本当にありがとうございます。これでいてカトレアを屋敷に幽閉した人=ブラックバッカラとされてるのだから、もうやだ姐御ほんと大好き。それからもう一つ好きな箇所があるので紹介したい。まだ名も無きカトレアに名前が付けられたところだ。

「カトレアにしよう。ランの女王。お前はその女王を守る騎士だ。デンドロビウム」

姐御が名付け親という事実、また泣いた。尤も、レッドローズだなんてデンドロビウムのネーミングセンスを疑うけども(笑)。ここで"ランの女王"というのがキモで、よくよく見返すとカトレアとデンドロビウム、オンシジューム、シンビジュームってみんなラン科なのよね。一方バラ科の姐御、仮にレッドローズと名付けられた場合バラ科繋がりとなるんだけど、そこを敢えてデンドロビウムと同じラン科に寄せていった所に姐御の優しさを感じずにはいられない。手を汚し嫌われ役を買って出る自分から遠ざける為に。姐御最高かよ!

この本を読み終わった後、すぐにゲーム本編の方で消化してなかったブラックバッカラのキャラクエをやってシナリオを読みました。短編のカトレアの誕生日の前後、と時系列的に綺麗に繋がって今までやらないでいて逆に良かったなと思った次第です。そこではブラックバッカラの不器用さ、それからカトレアの素直な優しさを感じることができて幸せな気分だ。そんな2人を一番近くで見てきたデンドロビウムの気遣い心配り思い遣りにまた感動しちゃうんだよね。

今回の「氷雪の悪魔といばら姫」という短編から多くの感動を貰ったけど、それだけでなく短編ながらゲーム本編に肉付けをしてくれた。例えば、カトレアの言う"世界から愛されている"という真意。言葉そのものだけでは傲慢な物言いに聞こえるし、世界花の加護を受けてると言い換えてもよく分からない。そんなキーワードの真意にはやはり優しさがあった。こういうのは大好きだ。それからお話を読む前と後では、キャラクターが喋る言葉が違って聞こえる。それだけでこの本を買って良かったと思う。今までなんとなく好きで止まっていたお屋敷組を心から大好きだと言い切ることが出来るようになった、この本の功績は大きい。なんとなく好きになったキャラたちが色々な角度から掘り下げられキャラの強度が増し、更にキャラの事を知っていく喜びはキャラゲー好きにとっての大きな喜びだ。だから、この本はゲームを遊んでいない人よりも実際にゲームで遊んでいる人にこそ読んでもらいたいし、こういった公式短編集はどんどんやって欲しいと切に願う。



Title:鵺-chimera-
Artist:ギルガメッシュ
Release:2016/1/20


-Track List-
01. Introduction
02. slip out
03. 鵺 -chimera-
04. wither mind
05. Horizon
06. END
07. Bonus track. Big Bear Remix from gravitation



“その目に焼き付けろ 俺が生きた姿を”

2016年7月10日、『girugamesh ONEMAN TOUR 2016 “鵺 -period-”』を以てギルガメッシュは解散した。12年の活動に終止符を打つことに未練を微塵も感じさせない完全燃焼でスッキリと幕を下ろした、実に彼ららしい痛快なラストライヴでした。まずは12年の活動お疲れ様でした。わたくし個人としては、兄妹が同士となりバンドを楽曲を語り合い楽しむ機会を与えてくれた事に感謝したい。本当にありがとう。


俺たちは2016年7月10日に解散します。
でも、俺たちが生みだした曲たちは永遠にこの世に生き続けます。
この先みんなの大切な人、家族、友達に「こんなカッコいい曲あるんだよ」、「こんなカッコいいバンドいたんだよ」って語りつないでいってくれたら、俺たち12年間やってきた意味が持てます。
これからギルガメッシュを生かすも殺すも、ここにいるみんな次第だからな!


―アンコール Vo.左迅のMCより―


ここでこんな事を言うのもアレなんだけど、わたくしにとってのギルガメッシュって好きだけど特別一番とかじゃないのよね。メロディアス且つプログレッシヴでポップネスが在るJanne Da ArcとかSeventh Wonderとかがやっぱりわたくしにとってのヴェルタースオリジナルなのよね。とは言え、それ等と同等なくらいに心に残ってる楽曲が幾つもあるのがギルガメッシュってバンドの不思議な所と言うか、ホント何なんでしょう?

アンコール中のMCで左迅が語りかけてくれた様に、生み出された作品はただそれだけで存在の意味は持たなくて、誰かが語り継いでいく事で初めて存在の意味を持ち、それこそ生き続けるモノだと彼の言葉に共感したものでした。辺鄙なところで趣味で文章を綴っているわたくしに出来ることは、語ること、それしかないのです。それでは現時点での最新作であり最終作でもあるミニアルバム『鵺-chimera-』について。

『鵺-chimera-』は鵺(ぬえ)と書いてキメラと読む。ヌエとキメラでは組み合わせの動物が違うし、鵺の伝承も諸説様々ありますが、ここではシンプルに合成獣という捉え方で問題ないでしょう。ラウドネスとポップネスのバランスが優れた傑作である13年発表『MONSTER』である種の迷走期から見事に軌道修正を果たし、翌14年には『gravitation』で原点回帰どころか過去最高のラウドネス/ヘヴィネスを発揮し、わたくしを驚かせ感動させてくれた事が記憶に新しい。

では『鵺-chimera-』はどんなもんじゃい?と言うと、『gravitation』の路線をそのままアップデートしたかの様に見せつつ、過去の暗黒面を汲み取った不穏さや禍々しさといった負のエッセンスを加えた、まさしく合成獣の如く牙を剥いた作品に仕上がってると思った。中でもやはりリードトラックの#3「鵺 -chimera-」がそれだと思う。重厚なボトムに支えられたバッキングで以て動と静の緩急を効かせた楽曲展開に、サビは鬱屈とした主題メロディーを背に左迅がクリーンで伸びやかに歌い上げる、これまで在ったようで無かったようなプログレッシヴな楽曲だ。特にわたくしはこのサビを彩る主題メロディーが中々にデプレッシヴで気に入ってる。それからやはり2サビ後の怒涛の展開が素晴らしい。怒りを燻らせながら徐々にボルテージを高め、ブレイクから鬼の形相で吐かれるグロウルと共にブルータルに雪崩込んでいく凄まじさは実に痛快だ。歌モノDjentのお手本みたいなダーク・バラッド#6「END」も特に気に入ってる。オルタナティヴ・ヘヴィさながらの重厚な刻みにデプレッシヴ且つリリカルなメロディー、それらに溶け込む左迅の囁き語りかける様なクリーンヴォーカルと慟哭の様なグロウル、スロウチューンでありながらも耳を引く要素が沢山有り、丁寧に創り込まれた跡が聴いて取れる。他、禍々しく攻撃的な#1「slip out」、トランスコアとDjentの刻みを彼ららしく昇華した#4「wither mind」、ダンサブルでご機嫌ハイテンションな#5「Horizon」と色濃いナンバーが揃っていて、バンドの円熟味を感じさせると共に、この先未来に期待を持たせてくれた。それがリリース後にヘビロテして抱いた1月時点での率直な感想(ぇ



“君の中でそっと この歌声ずっと 生き続ける様に”

2016年7月10日解散したその翌日からこの1週間、特別一番でもないと言った筈のギルガメッシュが無性に恋しくなってずっと聴いてきた。それから歌詞もなんとなく読み直していた。特に作品のエンディングをバラッドで飾る#6「END」は、"この先未来に期待を持たせてくれた。"なんて随分ズレたこと感じてたんだなぁって思ってね。深読みし過ぎずに正面から向き合えば、これかなりストレートにバンドの終焉を歌っていたんだね。

あぁ 形ある物は壊れ
君の中でそっと この歌声ずっと 生き続ける様に


2Aメロの歌詞。ここだけ左迅のヴォーカルにエフェクトが掛かって霞ませるアレンジをしてる。つまり、お前ら特にここを聴いてくれ!ってことでしょ?サビ→オルタナティヴ・ヘヴィな間奏の後に重厚なバッキングがスっと引いて、ここだけ儚くリリカルに響かせるの滅茶苦茶ズルいよなぁ!このコントラスト超あざとい!だから、この曲スロウナンバーであろうが大好きなんだよね。ラストライヴを観た後だと、MCで語った言葉とここのリリックが重なって聴こえ、ちと胸が痛む。"君の中でずっと この歌声ずっと 生き続ける様に"、これがギルガメッシュの祈りであり願いでもある。合成獣の如く醜く美しさとは無縁の最低最悪のバンドだったけど、なんだよ最後の最後でとびっきり美しいリリック遺しやがって。ほんと、素敵。。。

目を背ければ楽だよ でもね
今日もどこかでまた一つ 生きる事を諦めた命が
限られた時間の中 歌い続ける
希望をくれたのも 奪ったのも君だった


わたくしね、ここの冒頭を"でもね"で切り返すところが凄く好きなんだ。言葉の響きが凄く優しくて胸を打たれる。恐らくこの作品がリリースされる前には解散は決定していたんだと思う。リリースされる1月20日から国内ツアーとユーロツアー、そして7月10日のファイナルまで"限られた時間の中 歌い続ける"って事だったのかなぁとも読めてしまって。それから最後の"君だった"を私はファンと詠む。ファンという存在はバンド側にモチベーションを与えると同時に、ある時を堺にプレッシャーを与える存在でもあると私は思ってる。彼らなりの感謝と悪態の表れかと思うと、ちょっとフフってなる(笑)。

その目に焼き付けろ 俺が生きた姿を

合成獣の如く醜く禍々しいグロウルで慟哭する最後の一節は、解散後の今なら最後の別れの言葉だったと受け取ることができる。

ギルガメッシュってバンドはおつむが良いバンドでは無いし、楽曲も不格好だったし、クオリティーの高さ?なんて基準が曖昧なモノサシで測ったとしても、まぁ優秀であるとはとても言えない。でも、彼らの音と言葉には力があったと思う。我々の心に直接ぶつけてくる歌詞と歌そのものに爪痕を残す力があった。冒頭で"ギルガメッシュってバンドの不思議な所"と自己への問いかけをしたけど、今回書きながら整理していて不思議が鮮明になった、と思う(自己解決)。
海外での人気、特にユーロ圏での人気を獲得していたにも関わらず、全編英詞バンドに陥ることなく日本語詞で貫いてきてくれたこと、そこは大きく評価したい。一音一文字の日本語詞特有の響きが好きなわたくしにとって非常に大事なこと故に。わたくし達兄妹は確かにギルガメッシュの音楽を、歌詞を、噛み締めるように心に刻んで聴いていたよ。特別でもないとか言ってごめんなさい。アナタ達は充分特別な存在だったよ。失って初めて知る、ではダメなんだよね。

12年間お疲れさま!そして、ありがとう!







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管理人

竜美 悠(You Tatsumi)
サンキュー!
アラーイさーん♪

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