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音楽を中心に雑多に書き散らしてるブログ。
年間ベストを書いた時点で燃え尽きる、と言うのが恒例のごきげんよう竜美です。
絶賛サボってますが、今年はこんなペースでやってくつもりなので一つ宜しくお願いしますね。
冬コミの戦利品で一番心を持っていかれたのは結局『ミニロボベータ』くらいだったかな。
圧倒的に面白かった!これについてはどこかで記事を投下したいなぁと思ってます(ただし願望

さて1月はほぼアイドル月間でしたって事で一つ投下。
最近娘。の52枚目のシングル『Help me!!』がリリースされた訳ですが、これとミレニアムタイトルの『One・Two・Three』をマッシュアップした結果が滅茶苦茶カッコイイという件。



エレクトロな2曲は元々相性が良さそうだが、実際にマッシュアップされると『One・Two・Three』がEDM化してカッコイイのなんの。娘。の123は特に好きだったからこれは衝撃でした。とはいえ、こういうのは予備知識があった方が楽しめるので、それぞれ原曲を貼っておきましょう。





やっぱ、原曲の方が良いかもしれない(ぉぃ

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2012年もお疲れ様でした。
周囲から「年間ベストまだー?」言われてた様で、お待たせして申し訳ありません。
お待ちかねかどうかはさておき、毎年恒例の年間ベストのお時間でございます。
今回は
【洋楽部門】
【邦楽部門】
【同人部門】
【LIVE部門】
以上4本立てで行きます(長いです。テンション変です。

Title:アムヴェリテの鎖
Artist:Cleshe
Release:2012/10/28


-Track List-
01. 狂気。或いは―
02. 時として鏡は生贄を喰らう
03. 罪人はただ美しさを貪る
04. 幸福な愚者は結末を知らない
05. 醜い誇り故に、無垢は穢れ易く
06. Memoire ~レフィエリテの回想録より~

-Total 29:59-



◆2011年の覇者が一年の沈黙を破り帰ってきた!!

 去る2011年、2nd『祈る少女のヴェレクロワ』で覚醒劇を魅せ、続く3rd『偶像少女輪舞』では更なる覚醒劇と衝撃的な物語構想を提示し、見事2011年の王座に輝き(特に賞品はない)わたくし竜美悠が主宰する溺愛ファミリー又の名を“夢檻の会”(?)の仲間入りを果たした、音のアルカディアの一角Clesheによる一年振りとなる4作目で、まさかの2枚同時リリースとなっている。しかし、通産のナンバリングは2枚ともに4thを冠する。つまり、そういう作品だと言うことです。2nd『祈る少女のヴェレクロワ』の応用編が3rd『偶像少女輪舞』とすれば、その応用と発展が4th『アムヴェリテの鎖』と『レフィエリテの鏡』と位置付けることが出来るだろう。即ち、Clesheが編み出した対の魔術が更に深化しているという事なんです。

~ディープ且つアン美エンスに深化したクレシェ~

 4thの片割れ『アムヴェリテの鎖』は元来秀でていた静謐と神秘のサウンドスケープ、ポスト・クラシカル且つニュー・ウェイヴィーなエレクトロ・アンビエント・ゴシックが更にディープに凝縮された作風といった第一印象を受ける。元々Clesheの静の楽曲を評価していた私にとっては、正に求めていた理想の作品であり、個人的には大変嬉しく思う。と、同時に只管閉塞している内省的作風は聴きやすいか?と言えば、やはり作り方自体が病んでる為、聴きやすくはないだろうとは思う。では、どうして極端に静の作風に成っているのか、と言うとそれは相方の『レフィエリテの鏡』も聴いて読んでいくと朧げに見えてきます。まずは本作クラシカルなドレスを身に纏ったアムヴェリテちゃんの『アムヴェリテの鎖』から触れていきます。


01. 狂気。或いは―
 神経質に鳴り響く電子音のフェードインとブレイクで4作目の世界へ一気に引き込まれる。淡々とした単音を奏でる鍵盤と平坦なリズム、気味悪く揺らぎ蠢く電子音、淡白に紡がれるなゆな嬢の歌声、呪術の如くリフレインするコーラス・パートの歌メロ、それ等からどうしようもなく滲み出る陰鬱な閉塞感、ネガティヴでミステリアスな雰囲気はCleshe史上最高と言っても過言ではない。今回のClesheはまた一段と病んでしまった。その病み具合から来る間の配置と無音、エフェクトの使い方は以前にも増して更に磨き掛かっている。地を這いずる様に呪術的に紡がれる≪手に掛けた十字は重く~≫と≪蝶よ花よと謳われて~≫のフレーズは催眠の如く脳に刻み込まれる。この時点では何を言ってるのか全く分からないが、『レフィエリテの鏡』まで通過して戻ってくると分かる。この楽曲が4作目の入り口だったのだと。即ち、4th Albumのオーヴァー・チュアであると。ヴァースに散りばめられたアムヴェリテちゃんの心の内の吐露もしっかり拾って頭の隅に置いておきたい。


02. 時として鏡は生贄を喰らう
 ホラーテイストの雰囲気から一転して、オルゴール音が響く儚く可憐な雰囲気で始まる。ここからが本編ですよ、と非常に分かりやすいと思う。アトモスフェリックに包まれる厳かなアンビエントで紡ぐヴァース。鋭いバイオリンとチェロが加わり6拍子で優雅に紡ぐブリッジ。そこから更にチェンバロが加わり4拍子と6拍子を交互に緩急を効かせ、クラシカルな歌メロを奏でるコーラス。全体的にやはり淡いサウンドスケープながら緩急やリズムへの細かい配慮に私は惹かれた。この楽曲は2つの作品を行き来して聴き込む度に夢現(ムゲン)の連鎖に惑わされ、あまりにも考え過ぎると本作が孕む呪いに蝕まれてしまうので注意が必要です。マジで。ここで注目しておきたいのはブックレットに描かれた≪鏡≫と≪兎≫で、これが後々面白いことになる。後は下記リリックも頭に刻んでおきたいですね。

≪ねぇ いつからか ねぇ いつからか≫
≪逆さまの世界に染まっていたの/溺れていたの≫



03. 罪人はただ美しさを貪る
 只管陰鬱アンビエントで紡がれる「今回のClesheほんとーに病んじゃった・・・」的な楽曲で、特にヴァースはリズム感そのものまで排除したビートレスの音像が重苦しい。コーラスではポスト・クラシカルの端整なサウンドスケープに若干の安息も得られるが、アムヴェリテちゃんの狂気が剥き出しになる場面でアンビエントに切り替え、空間を隔離する辺り、やってくれるな、と思わされる。全てのリリックを読んでいくと、アムヴェリテちゃんのキャラクターも見えてくるし、後々現れる夢現(ムゲン)に包まれた一つの問いを考えるのにも必須となる。が、やはり考え過ぎは呪われるだけなので程々に。で、ここでもブックレットに描かれた≪鏡≫台と≪蜥蜴≫は押さえておきたくて、リリックとリンクするので非常に重要です。あと、アウトロのフェードアウトする最後の最後の意味深な溜息も注目しておきましょう。


04. 幸福な愚者は結末を知らない
 本作は徹底してどの曲も暗い。ヴィオラの悲愴な調べで始まるこれもそう。ヴァースはドローンとストリングスによる鬱蒼としたサウンドスケープに包まれる。なゆな嬢のか細い歌も絞り出すような表現で、今にも暗鬱の空間に蝕まれてしまいそうなムードが大好きだ。何故か和音階を挟み(このアクセント大好きですけどね)、ニュー・ウェイヴ・ゴシックの耽美な躍動感で跳ねるブリッジへ。そして、再び何故かの和音階を挿入してニュー・ウェイヴィーなコーラスへと移る。ヒステリックな悲鳴を上げるストリングスの音色がキツく耳に刺すのが印象的で、アムヴェリテちゃんの自傷が綴られたリリックもエグい。先に言ってしまえば、アムヴェリテちゃんに罰が下ったシーンだ。果たして誰が?何の為に?と頭の片隅に残しておきましょう。ニュー・ウェイヴ・ゴシックの舞踏で踊る間奏を経てのヴィオラ・ソロ部分の緩急とブレイクからのツー・コーラス目への導入が良いね。ツー・コーラス目ではなゆな嬢の病み(闇)への憑依がエスカレートして、消え入りそうな儚さがより陰鬱なムードを滲み出して胸にクる。特にヴァースの≪~藻搔いている≫の抑揚とブリッジの≪感じないはずなのに・・・ 感じないはずなのに・・・≫の2回目の方に絶望感、喪失感が滲み出ているのが堪らない!さて、この楽曲でもピックアップしておきたいリリックが幾つもあるが、前述した事とツー・コーラス目にある≪誠の愛≫を気に留めておけば充分かなぁと思います。


05. 醜い誇り故に、無垢は穢れ易く
 #01の様な神経質に嫌に触れる電子音の揺らめきと不気味な蠢きに加え、ポスト・クラシカル且つシネマティックな空間演出でゴシック様式美と現代音楽の実験的融合アプローチを魅せる。ミニマリズムな進行にエレクトロニカの水々しい揺らぎのヴァース、ゴシック側へと傾倒するコーラス、不気味に反響する打音が印象的なブリッジを挟み再びコーラスに。左右交互に鳴り響く神経質な電子音からチャーチオルガンによる上昇、そこからシネマティック・オーケストレーションで厳かに開きつつも閉じていく構成と演出に鳥肌。抑揚も素晴らしいな!間奏を経て再び現代音楽的なヴァースへと終息する。全体的にやはり以前にも増してブラッシュアップされているし、何より出来が良いし、新しいアプローチも面白くて好感触だ。で、面白いのはそれだけではなく、4th Albumに存在する境界線(ボーダーライン)を破壊して繋ぐ要素がココに仕掛けられていた、と後々気付く事になる。ホント今回のClesheは前作以上予想以上にヤリ手なんですよ。創作への気合を感じるね。最後に本作が面白くなるキーワード≪最初の裏切り≫、これを一つの問いに後でうだうだ妄想してみましょう。


06. Memoire ~レフィエリテの回想録より~
 Clesheの超大作と言えば前作の「黙想鎮魂花」で、10:56と言う数字を見て「は?」と一瞬言葉を失う不意打ちを喰らって、しかもかなりの説得力を誇った出来栄えだったりして黙って唸るしかなかった・・・非常に驚愕させられた記憶がある。正直Clesheというサークルを見縊り過ぎていたと一気に認識を改めさせられた。あのインパクトから一年、7:00ジャストとCleshe史上2番目の大作がこの楽曲。ここで初めてレフィエリテちゃんの名自体を目にするのだが、彼女の存在自体はこれ以前に幾度も目にしてきているのだ。#01~#05までがアムヴェリテちゃん本人の視点・内面を告白してきたとすれば、ここではレフィエリテちゃんから視たアムヴェリテちゃんの人物像という事で、即ち本作の楽曲全てを以てアムヴェリテという少女の人物像を補完する、といった作品設計なのだろう。大掛かりだな。。。楽曲はやはり暗鬱で、クラシックの厳かな空間とスピリチュアルな音響で抑揚に注意を払いながら丁寧に奏でていく。ハイライトとなるラストのコーラスでは最後に意味深なセリフが残される。これが特にしっかり拾っておきたい要素で、捉え方次第で全く変わるから妄想の面白みが増します。キーワードは大雑把に言って全て、としか言い様がない。あえて抜き出すとすれば以下2箇所かな。

≪希望を与えたくて アナタに全て与えた≫
≪心を亡くし 魂を穢し 理想を叶えたくて・・・≫



◆第一部総括
 クレシェ病んじゃった・・・じゃなくて、第一印象として私の大好きな作風である事は間違いないのだが、『アムヴェリテの鎖』単体を聴いた時点では正直言って名盤『偶像少女輪舞』を超えられないのはもう仕方ないにしても、化けの片鱗を魅せた『祈る少女のヴェレクロワ』を超えてはいないなと思った。でも、それは仕方ない。全部静かだし鬱いし、何か本格的に病んできてるしさ(作り方が)。そもそもコンセプトとベクトルが違うしね。リスニングタイプの現代音楽的作風にキラーチューン求める方が間違ってるってもんだ。しかし、それでも2週目以降に面白くなると言うか、作品が化けると言うか、そんな作り方をするのが最近のClesheだったりして、私の薄っぺらいファースト・インプレッションなんざ悉く破壊してくれる。そこに快楽を感じる!それが覇者たる所以なんだな!アムヴェリテという少女の補完と言う意味では本作は本作単体でおおよそ完結する。一つの作品として普通に楽しむ事も充分可能だ。が、足りない部分・・・残された謎や問の方が多いもの事実で、忘れてはならない≪鎖≫もある。それらを紐解いていく為にはピックアップしていったキーワードたちを引き連れ逆さまの世界へ行く必要がある。何を境界線(ボーダーライン)とするか、過去現在未来夢現を幾度も渡り歩いて何が視えてくるのか。第二部へ続く。


Title:UFFOO
Artist:べろシティ。
Release:2012/10/28


-Track List-

01. 恋に恋してる
02. ノウカレ
03. UFFOO
04. 太陽通牒
05. イエロー・ミュージック
06. Let Me Down
07. HP:0/10 MP:-/-
08. 鳥兜
09. No More Surfin'
10. 声かけよう
11. 君には期待してない
12. スーパーフリー

-Total 42:00-



 オルタナ的轟音とポップネスを掻き鳴らす同人音楽随一の奇才ユニットのべろシティ。はやはり凄かった!他とは違う!!そう断言せざるを得ない程に更に凄味を増した超名作『UFFOO』をリリースしてくれた。当社でべろシティ。の名を出すのはかなり久しく、それもその筈、本作は前作1st『NOODLE』から3年振りの発表となっている。前作は当社2009年BESTやかつて寄稿した『同人音楽.book 2010』で紹介した程に気に入っている傑作で、内に秘めたる熱いロック・スピリッツのガチっぷりやクールな作風の味わい深さにグイグイ惹き込まれたものだ。その根底に在ったのは紛れも無く“ホンモノ”のロック・スピリッツだった。


◆べろシティ。の幻想

 「ルーレットとして遊べるYO!」音盤や「1円玉しか受け付けませんYO!」音盤とか「新作あるけど売らないYO!」音盤だとか、べろシティ。は人を楽しませる同人音楽随一のエンターテイナーの側面がある、非常にユニークなサークルでもあると私は思っている。しかし、それは時としてキワモノイロモノとして映ることもあるだろうが、それは全て狡猾な彼らが作り出した幻想だ。瞳がーーでっかくなっちゃったー!!的な最新鋭のプリクラ技術と同じくらいの幻想なんだ。幻想を振り撒く道化師の仮面の奥に隠された素顔はガチのロッカーだ。べろシティ。の幻想は強烈なギャップとして作用し、“ホンモノ”っぷりを更に際立たせる。


◆べろシティ。の狂気

 ガチのロック作品であった“ホンモノ”を感じさせる『NOODLE』からシフトする本作もやはり“ホンモノ”を感じさせるロック作品に仕上がっている。それも新たなベクトルで「ロックとは何か?」を提示している。多面的で在りながら直線的で在る独自のアイデンティティを以って「ロックはこうやって演るんだよ!」「ロックはこうやって歌うんだよ!」と言わんばかりの生々しい狂気が伝わってくるのだ。ここが“他とは違う!”


◆DELTA氏のサウンドメイキングが狂気

 べろシティ。は同人音楽界隈の中でも一際同人らしい立ち位置に存在するのだが、その立ち位置に対して掻き鳴らす音が“同人らしからぬ音楽”で、言わばオルタナ的でガレージ的な魂の燻りを感じさせる“ホンモノ”のロックだ。この絶妙な感性が滅茶苦茶面白いなぁと思うんだ。その絶妙な感性が新たなベクトルで提示するロックは、前作以上にガチのロックで生々しい狂気が剥き出しになっている様に感じる。その要因となるのがDELTA氏によるサウンドメイキングだ。これが本当にキレッキレで、最高にテンションが上がる!

 まず前作について振り返ると、あの頃からガレージ的な生々しいガチのサウンドだった。が、ある意味ガチ過ぎて良くも悪くも綺麗に纏まった良質なロック作品と言ったところに落ち着いていた。勿論アレはアレで傑作たる良い出来栄えだったよ?しかしね、本作は本当に凄いんだ。何がって、生々しさ自体がガチになっちゃったんですよ。小さなハコで体感する様な、あのライヴでしか味わえないロックが纏うブルージーな空気感が本作にある。シンプルに削ぎ落とした荒々しくもスマートな楽曲、バッキングとヴォーカルの生々しいミックスバランス、ひとつのライヴをパッケージングする様に施されたマスタリング、そういったサウンドメイキングから総じてDELTA氏の狂気をヒシヒシと感じるんです。怖い!すげぇ怖いよ!!この人超マジだよ!!


◆そう、本作は擬似ライヴ・アルバムだ

 DELTA氏の狂気から生まれたガチの生々しさの正体はロックのライヴ感そのもの、と言うことが本作を#01「恋に恋してる」~#12「スーパーフリー」まで聴き通せば容易に理解することは出来るだろう。それだけ徹頭徹尾肉薄した生々しさが溢れているんだ。

01. 恋に恋してる ~ 03. UFFOO
 ブルージーな口笛から始まり、アコースティック・ロックでクールに導入していくオルタナ・ロック「恋に恋してる」は後半に浮森かや子嬢のアトモスフェリックなコーラスを配し、ボコーダーを通じて怪しい語り、奇抜な開幕でガッツリ心を掌握する。奇妙な余韻を帯びる曲間無しで続く「ノウカレ」は同じ2:41でブルージー、ソウルフルなガレージ・ロックで熱く畳み掛けてくる。そして、タイトルトラックである「UFFOO」はガチのロックンロールから繰り出す凄まじい熱量を以ってストレートに畳み掛けるアッパーチューンで、僅か1:53に熱い魂が宿っている。これ、本当にライヴだったらもの凄い盛り上がるよ。

04. 太陽通牒 ⇒ 05. イエロー・ミュージック
 強烈な3連打で勢いに乗る序盤から絶妙なタイミングで刺すのが「太陽通牒」だ。あのもの凄い熱気から一転、ここで一気にクールダウン、この絶妙な感性が本当に素晴らしい!DELTA氏の鬼才っぷりがここに現れている。アンニュイなムードと8ビートで紡がれるブルージー且つポップネスを漂わすオルタナティヴ・ロックで、間の配し方、中盤からのエレクトロニカの挿入、大きな起伏がない淡い表層の奥に宿す燻ぶる魂、トータルしてセンスの塊としか言いようがない。そして、エレクトロニカ・アンビエンスなシューゲイザーの「イエロー・ミュージック」で更にクールダウンと来る。浮森かや子嬢のウィスパーとノイズのレイヤーも相まって、音空間による包まれ感が非常に心地いい。

06. Let Me Down ~ 09. No More Surfin'
 休憩はここまで、中盤から終盤へ再びヒートアップしていくのが#06「Let Me Down」から#09「No More Surfin'」までの4連打だ。軽快な跳ねのリズムとポップな歌メロで駆け抜けていくアッパーチューンの「Let Me Down」では、緩急の妙が光り、身体を揺さ振りながら頭をブンブン振り捲くれる快感がある。特にツー・コーラスのレッミー・・・ゴー!のタメと直後の開放感が滅茶苦茶気持ち良い!「HP:0/10 MP:-/-」はどっしりミディアム・テンポで構えながらも気だるさを帯びたロックンロールで、2:41でブレイクを挟むと突如ダーティーなギター・リフで荒々しく雪崩れ込んでくるのが特に印象に残る。あ、ゲームオーバーってそういうことね。で、ブルージーなアコースティック・ロックの「鳥兜」が味わい深くて良いんだなぁ。渋いムードを突き破る狂気が快感だ。浮森かや子嬢による狂気のシャウトにも鳥肌が立つ。そして、荒々しく捲し立てるバッキングとミスリードなグルーヴ感で畳み掛けるハードコア・パンクスな反骨精神剥き出しの「No More Surfin'」から溢れるダイナミクスに打ちのめされる。拡声器を通した様なノイジーに篭った粗いシャウトがまた良いんだな。楽曲展開も無駄が無いスタイリッシュな感性が光っている。

10. 声かけよう
 フィナーレを迎える前にちょっと休憩、モノトーンなミックスが施されたサーフ・ロックの清涼感が実に良い。ツー・コーラス後の粋なインストを抜けると、モノトーンだった音像に色彩が宿り、ノイジーなギターの轟音リフで拓けていく展開が堪らない。いやぁ巧い!

11. 君には期待してない
 冒頭の同人誌のカットが云たら何たら~の男女のシュールな会話がまず印象的なのだが、それを通過して鼓膜に飛び込んでくるのはブラック・ミュージックばりのグルーヴ感で刻まれる極太のギター・リフだ。こりゃあ堪らんっ!リフに重なる渋いブラス音がまた楽曲の黒さを助長していて良いね。味わい深いギター・ソロを支えるバッキングがこれまた凄くて、ずっしりと構えた重厚感と黒いグルーヴ感が腹にドスっと響く。この感覚が本当に気持ちいい。そして、最高のグルーヴに乗る拡声器を通した様なソウルフルな肉声がストレートに突き刺さる。“ホンモノ”のロック・スピリッツがビンビンに伝わってくるんだぜ!!

12. スーパーフリー
 ラジカセのスイッチを入れる様なSEで始まるラストトラックはアコースティック・バラードで、ドリーミーな音色も相まって心にスッと染み入る心地良さがある。と、同時に少しの寂しさを感じさせる辺りがとてもニクい。沈鬱なリリックと同時に突然の終わり告げられるのも非常に印象的で、余韻にまで狂気が潜んでいたかと改めて恐怖を感じる。

Extra ダンスパーティーver1.1
 本作には収録されていないが、公式サイトの特設で13曲目に配されている。アンコール的なポジションだと思う。と、言うのも前作に収録されていた楽曲だが、ミックスのバランスが本作寄りで施されているんですよね。特にヴォーカルに現れてるかな。やはり、原版よりもライヴ感があって良いムードが漂っている。これで本当に最後かと思うと、感極まって泣けてくる。この曲、こんなに良い曲だったんだな(何を今更

 さて、この楽曲が何故音盤に収録されていないか、だ。初めから収録しておけよ、そんな意見もあるやもしれん。だが、それ言うのはナンセンスなんですねぇ。まず、本作は12曲でパッケージングされている。とりあえずは、これでちゃんと完結しているんだ。で、アンコールっつーのは再演を求める声だ。もしも、12曲を聴き終えても尚べろシティ。にOne More Time!を求めて、再び公式サイトに足を運んでくれるのなら・・・そんな熱心なリスナーへのアンサーとして特別枠を設けているんだと私は思う。まぁ、こう綴ってしまうと回りくどい事している様にも見えなくも無いが、彼らにはそれをやる意味があるんだ。何故なら、本作は彼らにとって3年もの歳月を費やした最高傑作だからだ。自信作を提示して、それで見向きもされなければそれまで、と割り切る覚悟もあるのだろう。そう、最初から我々は彼らに試されているのだよ。有り得なくも無い話なんだ。だって、彼らはガチのロッカーと同時に同人音楽界隈随一のエンターテイナーなのだからね。


◆DELTA氏のリリシズムが狂気

 前作を聴いた時も確信したが、やはり私はDELTA氏が綴るリリックが大好きなんだ。ユーモアであったり、シュールであったり、ゆるふわ的であったりね。かと思えば、ガチで反骨精神が滾っていたり、剥き出しの刃になっていたりで、詞世界の振れ幅は非常に広い。それから、言葉の並べ方や韻の固め方、言葉から発せられる音のリズム感、この辺りは奇才でありつつも鬼才だなぁと感心している。音になったときに気持ち良いんだよね、彼のリリックは。そして、狂気を宿す音を導き出す狂気を孕んだリリックでもある。本作で特に印象に残っているのが「太陽通牒」で、太陽を主とした俯瞰の視点で綴られているのが面白い。面白いが、それと同時に狂気の翳を内包していて、太陽が見守ってくれている筈なのに全然安らぎが得られず、不安と焦燥しか湧いてこないスリリングさがヤミツキになる。それからもう一つ印象に残っているのがバラードの「スーパーフリー」だ。このタイトルとリリックの意味合いが合致したときの恐怖ったらない!≪きみはハッピーになりたくて ハッピーになれなくて≫でバツンと途切れる恐怖ったらない!!そこから本作が「恋に恋してる」から始まる理由に辿り着く訳ですが、嫌だなーホント怖いわ。。。


◆浮森かや子嬢のヴォーカルワークが狂気

 で、あの狂気のリリックを歌うのが浮森かや子嬢な訳ですが、いやぁ彼女は本当に凄いよね。彼女もまた鬼才である。自身のサークル「幼蚕文庫」を始めとした彼女参加の楽曲は色々と聴いてきましたが、やはりべろシティ。で歌う時だけは特別だなと思う。恐ろしいことに何かが彼女に憑依するんだよね。持ち味の豊かな表現力でポップもロックもブルースもヒップホップだってなんでもござれ!と言った感じで何でもこなしてしまう力が彼女にはある。その力に何かが憑依するんだ。特にロックを歌わせた時の何かが憑依したとしか思えない自己陶酔っぷりが半端無い。言葉の発音、強弱抑揚のキレ、絶妙なリズム感覚、反骨精神をしっかり魂に宿した吐き捨てヴォーカルにシャウト混じりの叫び、全てが憑依合体からくる自己陶酔によって更に上のレベルに押し上げられている。そりゃもう狂気沙汰ですよ。DELTA氏の狂気の感性とケミストリーを起こした彼女にロックを歌わせたら右に出る者はいませんぜ?最もロックが似合わない素敵なハッピースマイルが印象的な彼女が最もロックが様になってるとかね、末恐ろしいことですわ。。。


◆べろシティ。の解体…「こ~い~しちゃったんだ☆」

 そんなこんなで本作がいかに名作で、その作者達がいかに狂気に満ちているか、をだらだら述べた訳ですが、この奇跡とも言える究極のユニットは本作を以ってピリオドが打たれるようです。即ち、べろシティ。の解体、事実上の解散である。うん…え?なな、なんてこったい!!その後、DELTA氏はどうするのかというと、「恋に恋する」のではなく「恋に生きる」そうだ。そっかぁ、最近活動休止を発表したYUIよろしく誰かに「こ~い~しちゃったんだ☆」ね。で、たぶんじゃなくその事に気付いてしまったんだね。そっかそっかぁ、幸せになってくれよっ!!(なんだそれ


◆総括:「同人音楽よ、これがロックだ。」

 どっかの映画ネタよろしくこの一言に尽きます。「ロックとは何か?」…彼らの生き様、魂を以って『UFFOO』で提示している。最高傑作、自信作、生半可な作品ではない、そう自画自賛するだけの事はある!はっきり言って2012年の同人音楽ロックで群を抜いて最高傑作と称しても過言ではありません。最後の最後にとんでもない怪物作を残していったよ。ありがとうべろシティ。!本当にありがとう!ロックの素晴らしさを教えてくれてありがとう!!おや?なんだろうこの気持ち…どうやら私はべろシティ。に「こ~い~しちゃった☆」みたいだ。べろシティ。惚れ直したよっ!!


Title:深海の涙
Artist:ヒメゴト。
Release:2012/10/28


-Track List-
01. 深海の涙

-Total 04:32-



 当社開設の08年より、常に猛烈に贔屓して溺愛してきたポップ・メロディック・スピード・メタルのヒメゴト。によるEP『哀哭は月の記憶』以来となる三枚目のシングルスで、2ndフルレングスへ向けた先行盤という位置付けになっている、らしい。前作から既に1年と5ヶ月振りと大分空いているのだが、そんなブランクを感じさせない、更にパワーアップした堂々たる“北欧様式美の息吹”を披露している。結論から言えば、過去の楽曲を超越する程のキラーチューンだ(そもそもヒメゴト。はキラーチューンしか作らない)。そのキラーチューンがですね、なんと!無料頒布だったんですよ、奥さん。とは言え、正式な新作ではなく公式でアナウンスされている通りデモ盤である。ここから更にミックス等を突詰めていくのだろうが、現時点でも私は手放しで絶賛したい程に私の“好き・・・”が詰まっている。


◆私の“好き・・・”を刺激する北欧様式美の息吹

 やはり一聴して心を掴まれてしまうのがキラキラギラギラと輝く煌びやかなシンセ・リフとアトモスフェリックに覆いか被さるシンセ・クワイアだ。この眩暈がする程美しいやり過ぎなまでの装飾が相変わらずなんだが、私はこれが堪らなく大好きなんだ!イントロ・パートなんてどうよ!?どう隠そうと一発でヒメゴト。だと分ってしまう美しさよ。言うなれば、私が愛する北欧様式美の息吹というヤツよ!吹かれれば全身がゾクゾクする感覚=悶絶。それに値するのは近年においてヒメゴト。くらいしか存在しないと私は常々思っている。絶滅危惧種だ。保護すべき存在なのだよ!


◆Kei+m氏のギターが“好き・・・”(キュン

 美し過ぎる煌びやか過ぎる悶絶死できるシンセ・リフこそヒメゴト。の代名詞であるのだが、メタルだからギター・リフっつーもんがやはりキモになってくる訳ですよ。とは言え、ヒメゴト。のコンポーザーであるKei+m氏はシンセをキラキラとド派手に輝かせるサウンドを信条としている為、ギター・リフではシンセ・リフほどの主張はこれまで殆ど無かったと記憶している(「re;birth」で初めて「俺のリフを聴け!」と主張してきた)。しかし、本楽曲においては『Sweets Garden』の頃に比べ幾分かヘヴィでゴリっとした質感で、ギター・リフにも存在感がある。これがヒメゴト。サウンドがパワーアップしていると思う所以であり、重厚感が増したサウンドは非常に好感触です。そして、なんと言っても特筆しておきたいのが、ブリッジの締め。シンセで雪崩れ込み、ギターのハーモニクスで脳天を貫いてブレイク!巧い!これこれこれ!これなんですよ~。解ってるよな~と思わずニヤつくと同時に唸る。これが所謂フックってヤツです。これは良いフックだ!


◆俺のリフを聴け!を超越したソロパートが“好き・・・”(ポッ

 Kei+m氏の渾身のギターソロと言えば『Sweets Garden』の「re;birth(俺のリフを聴け!)」であるのだが、アレと同等かそれ以上・・・いや、メロディーのドラマティックさで言ったら、俺のリフを聴け!を凌駕している。その前に2:58のギターとシンセで雪崩れ込む高速ユニゾンですよ!これホント大好き!いくらヒメゴト。を溺愛してるとは言えこんなにフックの効かせ方巧くなかったと思う。この後もシンセとユニゾンしながらメロディアスかつドラマティックに緩急と抑揚を効かせながら奏でていくパートも素晴らしい。手放しで素晴らしいしか言えない。参りました(土下座)私を愛人にして下さい!


◆しかし、uco嬢にとっては鬼畜仕様

 さて、バッキングはもう言う事無しの完成度なんですが、まぁ歌というか妻uco嬢に課せられたピッチが鬼畜仕様なんですよね。『Sweets Garden』の頃もよくピッチに関して鬼畜!鬼畜!言っていた事を覚えていますが、今回はあの頃以上にピッチが鬼畜仕様なんじゃないかと、uco嬢の歌唱を聴いていて思うのです。恐らく旦那Kei+m氏が「これくらいいけるんちゃう?」とか言って、(有無言わさず)自然と鬼畜仕様に成ってしまったんじゃないかと、ヒメゴト。の制作秘話を知る私は色々妄想してしまう訳です。ヴァースですら処女作『ヒメゴト。』の頃よりもピッチは高めなのだが、更にブリッジでアップ、そして更にコーラスへかけてアップ、uco嬢の精一杯感が伝わってくる。流石に高音域では線がやや細くなってしまうか、彼女が持つ従来の力強さを発揮しきれていない印象も受ける。しかし、確実にレベルアップしていることも感じた。さぁ、ここは旦那が譲るか?妻が頑張るか?uco嬢が頑張るしかないでしょ~う!(私が鬼畜でした)2ndフルレングスに向け、uco嬢の鬼畜修行はまだ続く(ぇ


◆ミックスの調整が必要か

 重厚且つ煌びやかな分厚いサウンド“北欧様式美の息吹”はレイヤーが濃密であるが故、全体の調和を図るのは大変だと思う。本作はデモ盤と公言しているし、現段階ではドラムの存在感がやや心許無く感じる箇所が部分的にあり、完成版に向けまだミックスの調整が必須のように感じた。完成版ではどんなサウンドで聴かせてくれるのか注目したい。


◆総括:ヒメゴト。=Janne Da Arc=音のアルカディア

 音楽性の話とかではなくて、私の中での位置付けみたいなものだ。Janne Da Arcと言えば私の中の中心に位置するようなルーツ的重要ポストに位置する訳ですが、ヒメゴト。に関しても同じことが言えると本作を聴き、旧作を聴き直して改めて思ったのです。彼らが奏でる音楽は私に驚きや感動を与えてくれると同時に、私にとって納まりが良いと言うのか安心感が得られると言うのか、そういった特別な心地良さをヒメゴト。にも感じると再認識したのでした。つまり、彼らは私にとって理想の音を捜し求め同人音楽を漁り続け漸く巡り会った“音のアルカディア”だったのだ!北欧様式美の息吹は黄金の風、私を満たしてくれる幸福の雫。Dream Cageにとって・・・いや、わたくし竜美悠にとって重要な存在の一角であることに間違いは無かったと本作を聴いて確信は更に深く強くなった。熱いデスティニーを感じるんだぜ・・・。ありがとう!本当にありがとう!2ndフルレングス解禁、首をなが~~くしてお待ちしております。愛してるよー!!
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竜美 悠(You Tatsumi)
故にッ!ふわふわドーナツ!
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